令和8年(2026)7月21日(火)  旧暦6月8日 先勝
今朝の撮影 Data
SONY α1 II
Sigma 20-200mm F3.5-6.3 DG
iPhone 17 Pro Max
現像 Adobe Photoshop Lightroom CC
撮影枚数 571枚
- 新奥山から移された言葉たち -

 浅草寺令和の大改修を終えた西広場は、何ものにも遮られることのない、広々とした開放的な空間へと生まれ変わりました。空は以前にも増して広く見え、本堂の姿も堂々と映えています。これから先、多くの参拝者や観光客が憩う場所となることでしょうから、この整備も時代の流れとして受け入れなければならないのでしょうね。

 しかし、その一方で、あほまろには少々寂しい思いも残りました。 毎朝の散歩で欠かさず立ち寄り、四季折々の移ろいを眺めながら日記の題材を探していた「新奥山」の諸碑が、その役目を終えたかのように姿を変えてしまったからです。
 諸碑の多くは、明治の名優・九代目市川團十郎をモデルとした勇壮な「暫(しばらく)像」の周辺へ移設されました。現在の散歩道からは少し外れてしまったため、以前のように毎朝立ち寄ることもなくなりましたが、今朝は木々から降り注ぐセミたちの大合唱に誘われ、久しぶりに足を向けてみたのでありました。
 そこには、以前と変わらぬ石碑たちが静かに並んでいました。

 もっとも、石碑は何も語りません。しかし、何百年もの歳月を黙って見つめ続けてきた石だからこそ、人間よりもずっと多くの物語を胸に秘めているのでしょうね。
 まず目に入るのが、江戸時代前期の歌人・戸田茂睡の逆修塔であります。

 逆修塔とは、生きているうちに自らの供養のため建立する石塔で、「死を見つめることで、より良く生きよう」とする先人たちの知恵が込められたものです。以前は石段の脇にどっしりと構えていたこの塔も、移設によって周囲の景色が一変し、どこか心細そうに見えてしまいました。
 もっとも、石塔に「寂しいですか」と尋ねても返事はありません。返ってきたら、それはそれで朝の日記どころではなくなりますけどね。

 その隣には、岡本綺堂の名作『半七捕物帳』の主人公を顕彰する「半七塚碑」があります。
 この碑は、江戸川乱歩、野村胡堂、子母澤寛ら、綺堂を敬愛した作家たちの手によって建立されました。裏面には野村胡堂による、
「半七は生きている。江戸風物詩の中に、われら後輩の心の中に。」
 という名文が刻まれておりますが、裏に回ることができないので、もう詠むことは出来ません。
 まさにその言葉どおり、半七は本の中だけではなく、浅草という町そのものに今も息づいているのでしょう。
 そして碑の脇には、一風変わった青銅の蛙がおります。

 前足は二本、後ろ足の代わりに長い尾のような一本足を持つ、不思議な姿をした蛙であります。
 これは中国道教の霊獣「青蛙神」。福を招く神として古くから信仰され、岡本綺堂が『青蛙堂鬼談』という作品集を著したほど、この霊獣に深い関心を寄せていたことにちなみ、半七塚を静かに見守る番人として置かれているのであります。
 何百年もの江戸の出来事を知る半七を、何百年も跳び続ける蛙が見守る──そんな粋な演出が、この場所には残されているのですね。

 そして、あほまろが何より愛してやまない石碑が、「三匠句碑」であります。
 文化六年(1809)建立という二百年以上の歴史を持つこの句碑には、西山宗因、松尾芭蕉、榎本其角という江戸前期を代表する三人の俳人の句が刻まれています

 西山宗因「ながむとて 花にもいたし 頸の骨」
 松尾芭蕉「花の雲 鐘は上野か 浅草か」
 榎本其角「ゆく水や 何にとどまる のりの味」

 三人とも名だたる俳人ですが、あほまろが最も敬愛するのは、西山宗因であります。

 芭蕉が「宗因はこの道の中興開山なり」と最大級の敬意を表したほどの人物であり、自由闊達な俳諧精神は後の芭蕉にも大きな影響を与えました。

 宗因の紀行文『肥後道記』は、故郷・肥後から京都へ向かう約二十日間の旅を綴った作品ですが、単なる旅日記ではありません。

『伊勢物語』や『古今和歌集』を踏まえた教養と、和歌・連歌・俳諧を自在に織り交ぜた格調高い紀行文学であり、その筆致は四百年近くを経た今なお色褪せません。

 あほまろが毎朝書いている浅草写真日記も、実は宗因の文章から少なからぬ影響を受けております。

 歩き、見つめ、感じ、そして記す。
 その営みは四百年前も令和の今も変わらないのであります。

 そういえば以前、宗因の故郷である熊本県八代市を訪ね、八代城跡に建つ宗因句碑を前に、しばらく立ち尽くしたことがありました。
 そこに刻まれていた一句、

「雪見よと 兼ては植えし 浦の松」

 を眺めながら、「いつか浅草でも、この人の足跡をたどり続けたい」と思ったことを、今朝の蝉しぐれの中で懐かしく思い出してしまいました。

 そんな大切な「三匠句碑」が、人通りの少ない境内の外れへ移されてしまったことは、歴史好きのあほまろとしては、やはり少々残念でなりません。
 もっとも、石碑は場所が変わっても、その価値が失われるわけではありません。静かな場所だからこそ、足を止めて一句一句を味わう人が現れるかもしれませんね。

 石は歩きませんが、人が歩けば、また新しい出会いが生まれるのであります。
 そう考えると、この移設もまた、新しい物語の始まりなのかもしれません。
 そして、この場所を後にするとき、ふと振り返ると、五重塔が青空へ向かってまっすぐに伸びておりました。

 塔は変わらず空を支え、石碑は変わらず時を語る。姿は移っても、浅草が積み重ねてきた歴史までは移されることはありません。

。

 それを毎朝見届け、書き残していくことが、あほまろに与えられたささやかな役目なのだと、あらためて感じた朝でございました。

「移されど 石は歴史を語り継ぎ 歩くは人ぞ時を結びて」(阿呆人也)

 今日は、浅草寺五重塔院にて、少し珍しいお葬式が営まれるようです。

 キッコーマン株式会社の取締役名誉会長のご令室の葬儀が執り行われるとのことです。一般の葬儀とは異なり、浅草寺五重塔院が会場となるのは、名誉会長が浅草寺の檀家総代を務められていることによる特別なご縁なのでしょうね。
 静かに故人のご冥福をお祈りしたいと思います。

 昨日、関東地方もようやく梅雨明けが発表されました。しかし、連休明けとなる今日は、早朝から気温が27℃と蒸し暑く、日中は最高気温35℃以上の猛暑日となる地点が各地で続出する見込みです。場所によっては体温並み、あるいはそれを上回る危険な暑さになると予想されております。
 熱中症のリスクが非常に高まりますので、こまめな水分・塩分補給を心がけ、冷房を適切に利用するなど、万全の暑さ対策をしてお過ごしください。
 関東から西日本では、南から張り出す太平洋高気圧の勢力が強く、今週前半を中心に晴天が続き、厳しい暑さとなる見込みです。特に週の半ばには、東海地方西部を中心に最高気温40℃に迫る、あるいは超える「酷暑日」となるおそれも指摘されており、命に関わる危険な暑さとなる可能性があります。外出や屋外での作業は決して無理をせず、こまめに休憩を取りながら、安全第一でお過ごしくださいね。

 今朝の日の出は午前4時40分。

 ハナカイドウの実。

 おはようございます。今朝は開門3分半前にやって来た、高橋さん。

 子育地蔵さま、わが家の子どもたちと猫の安全をお守りください。

 日本のナイチンゲール」と称される瓜生岩子像。

 夏の境内をご覧下さい。

 イロハモミジも深い緑に包まれ、境内には本格的な夏を感じさせる風景が広がってまいりました。

 定点観察を続けているソメイヨシノの木。あほまろは、風格ある幹や力強く伸びる枝ぶりはもちろんのこと、とりわけ葉の移ろいに心を惹かれております。

 とっくに役目を終えて風に舞い散っていたはずの葉が、なお枝に残り続ける姿には、生命のたくましさだけではなく、どこか「まだここにいたい」という小さな意志さえ感じられますが、上の葉を避けると、残った葉が三枚になってしまいました。

 令和の大改修を終えた西広場は、以前を知る者にとっては、まるで過去の記憶を忘れさせてしまうほど、大きく姿を変えてしまいました。

 かつてこの場所には、新奥山の諸碑や木々が並び、あほまろが毎朝定点観察を続けながら、季節の移ろいや日記の題材を探して歩いていた風景が広がっていたのです。

 今では視界を遮るものは何ひとつなく、本堂の西側には開放感あふれる広場が広がっています。その景色は実に清々しく、多くの参拝者にとっては憩いの場となることでしょう。
 それでも、あほまろには、石碑の間を歩きながら歴史の息吹に耳を澄ませていた頃の風景が、ときおり懐かしく思い出されるのであります。

 風景は変わっても、その場所に刻まれた時間までは消えることはありません。新しい広場の下にも、数え切れない人々の足跡と記憶が静かに眠り続けているのでしょうね。

 伝法院通りでは、お店の取り壊し作業がすべて終わり、今朝は石垣や塀の補修工事が始まる準備が進められておりました。

 あほまろは今日も秘密基地でダラダラ過ごしますよ。

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 おはようヒロちゃん。

 今朝の朝の朝食は、ウインナーと玉子焼きにチーズパン。デザートはスイカ。

 妻のコレクションは、まひろちゃんと祥子さん。

 昨日の東京スカイツリー。

 あほまろお帰りなさい。

 夕べの夜の夕食の晩ご飯は、食パンのピザ風味。デザートは種無し武道とSuica。

 妻のコレクションは、りんごちゃんといちごちゃん。

Memo
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