令和7年(2025)11月20日(木)旧暦10月1日 仏滅
今朝の撮影 Data SONY α1-2 SONY FE 24-240mm/F3.5-6.3 OSS iPhone 17 ProMAX 現像 Adobe PhotoshopLightroomCC 撮影枚数547枚
- 北斎のしわざに、やられた! -
境内のイチョウも、葉がすっかり黄色く染まり、風に揺られて散り始めました。しかし、今年は銀杏の実が例年よりかなり少ないようですね。天候不順や受粉のタイミングなど、さまざまな要因が影響しているのでしょうか。 ご存じのとおり、イチョウは雌雄異株のため、受粉がうまくいかなかったり、その年の気候によって実のつき具合が左右されることがあるようです。さらに、春先に境内で大がかりな剪定が行われたことも、実の少なさに関係しているのかもしれませんね。 もっとも、あほまろとしては―― 葉は落ちても、あの“独特の香り”を放つ銀杏の実が落ちてこないのは、ちょっと嬉しい気もするのであります。 昨日は、弟子の古麻呂と千草ちゃんを誘い、「HOKUSAI ― ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」に行ってまいりました。 「しわざ」とは、いまや世界を席巻する日本のエンターテインメント文化――すなわち“マンガ”や“アニメ”のルーツが北斎にあったことを証明する、じつに見応えのある展示のことなのでした。 会場ではカメラでの撮影は禁止されておりましたが、なぜか携帯電話での撮影だけは許可されておりました。そのため、あほまろも携帯片手に写真を撮りつつ、じっくりと鑑賞してまいりましたよ。展示の詳細は、日記の下の方に載せておきましたので、ぜひご覧くださいませ。 今朝の外気温は 7℃。東京もすっかり冬型の気候になってまいりましたね。日中は雲が広がり、気温も 14℃前後と肌寒いものの、ところどころで晴れ間が期待できるようですよ。 午後になると、晴れ間もさらに広がる見込みとのことです。ただし、日差しが戻るまでは、引き続き冬の冷え込みを感じそうですね。 予報によれば、明日が寒さの底となるようで、週末からの今年最後の三連休は、荒天こそ予想されないものの、所々で雨の可能性があるとのことでした。 今日は「ボジョレー・ヌーヴォー解禁日」のようですね。 日本は時差の関係から、先進国の中でもいち早く解禁の時を迎えるため、かつてはスーパーに百貨店、コンビニ、そして飲食店までもが一斉にお祭り騒ぎをしておりましたね。まるで季節行事の一つのように扱われ、「今年のボジョレーは当たり年!」なんて言葉が飛び交う光景を幾度となく見てきました。しかしながら、なぜ日本だけがここまで盛り上がるのか――あほまろには昔から不思議で仕方なかったのであります。 そんな折、思い出すのは、ある年の解禁日に、あほまろがパリのシャルル・ド・ゴール空港に降り立ったときのことでございます。到着ロビーでは、ささやかな解禁祝いとして振る舞い酒がありましたが、その足で街へ出てみると……なんと、ヌーヴォーのお祭り騒ぎなど影も形もないのですよ。 日本のように「解禁だー!」と浮かれる雰囲気などまったく無く、フランス人にとっては“ごく普通の一日”という顔をしておりました。これには、あほまろも「あれ?」と思わず首を傾げたものでした。 実際、ボジョレー・ヌーヴォーの“解禁日フィーバー”なる現象は、日本独自の文化らしく、かつては輸出量の半分を日本が占めていたとのこと。しかし、それも遠い昔の話。ピークの2004年には104万ケースだった輸入量が、2020年には3分の1の約30万ケース、そして現在では15万ケースにまで縮んでしまったとか。あの頃の大騒ぎを思えば、ずいぶん静かになったものですよね。 なんとも日本人らしい――熱しやすく、冷めやすい国民性の縮図のようですね。 もっとも、あほまろはずいぶん前に禁酒をいたしましたし、そもそもボジョレー・ヌーヴォーの味については……はっきり申し上げて、“美味しかった”という記憶が一度もございません。あれは若いワインですからね、“未完成の青春の味”とでも言うのでしょうか。青春とは苦いものなのですよ。 あほまろは今日も、ワインの代わりに浅草の朝の空気を胸いっぱい吸い込みながら、静かに解禁日のニュースを眺めているのであります。 「ヌーヴォーは 騒ぎ半減 味もまた あほまろ禁酒 悟りの境地」(阿呆人也) 今朝の日の出は午前6時21分。 今朝も薄暗い境内に、ビクトリー君がまっすぐこちらに向かって一直線。 まるで、「さぁ、あほまろ!今日の舞台の幕が開きますよ!」 とでも言っているような見事な飛び込みでございます。 「どうだい、今日のポーズは決まってるだろ?」 ちょっと遅れてレインボウちゃんもやって来ました。 棚の上に仲良く並んで、 「お水を飲みに行こうか」 水辺で佇む姿は、まるで飛行の達人にして、静寂の似合う紳士ですね。 凛とした佇まいに、朝の光がよく似合いでしたよ ビクトリー君は、浅草寺の朝を彩る“生きたアート”ですね。 でも、寒さが身にしみる季節になってきたせいでしょうか。ビクトリー君も、ときどき体をふっくらと膨らませながら歩いておりましたよ。 羽毛を立てて体を丸くするのは、寒さをしのぐための知恵。まるで小さなダウンジャケットを着込んでいるようで、その姿がなんともいじらしく、朝の境内にほのかな温もりを添えてくれるのでありましたよ。 今週末は、浅草寺に大わらじを奉納する山形県村山市の観光物産展が開催されるため、今朝はその準備として、大わらじ周辺の清掃が丁寧に行われておりましたよ。 まだ薄暗い境内に、梯子の上で黙々と作業を続ける方の姿。冷たい朝の空気の中でも、一つひとつの動作に心がこもっており、ご本堂を訪れるすべての人に気持ちよく迎えていただこうという思いが伝わってきました。 こうした“見えない支え”があってこそ、浅草寺の朝は今日も凛として美しいのであります。 高橋さん、おはようございます。 おはようございます。今朝は開門2分前に、野崎さんがいらっしゃいました。 病院で腰痛の検査を受けたところ、どうやら内臓が原因だったとのこと。これからさらに寒さが厳しくなりますので、どうか無理をなさらず、 体調の良い日にゆっくりお参りにいらしてくださいね。 おはよう益美さん。 野崎さんが元気になったので、早朝のみなさんも喜んでおりました。 子育地蔵さま、わが家の子どもたちと猫の安全をお守りください。 日本のナイチンゲール、瓜生岩子像。 初冬の境内をご覧下さい。 定点観察中のイロハモミジが剪定されてしまいました。 冬色に染まってきたソメイヨシノ。 日中は雲が広がり、気温も 14℃前後と肌寒いものの、ところどころで晴れ間が期待できるようですよ。 あほまろは今日も秘密基地でダラダラ過ごしますよ。 ------------------------------------------------------- 夕べの睡眠は93%でした。 おはようヒロちゃん。 今朝の朝の朝食は、木の言う買ってきた赤飯弁当。デザートは柿。 昨日のお昼の昼食は、デパートにて価格は高級そば。 昨日の東京スカイツリー。 しゅと犬くん。 あほまろお帰りなさい。 夕べの夜の夕食の晩ご飯は、娘が買ってきたショーロンポーに炒飯。デザートは柿。 妻のコレクションは、ルナちゃんと音威子府のトメさん。 ------------------------------------------------------ 「HOKUSAI ― ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」 釈迦御一代図絵の迫力有る一ページ。 拡大展示が迫力満点でしたよ。 こうして現物を眺めると、まさに撃破のお手本ですね。 今回の展示は、「北斎漫画」全15巻の総てを見ることができました。 以前、神田の古書オークションで、木箱入り「北斎漫画」全15巻が出品されたことがありましたが、残念ながら落札できませんでしたよ。 あの時は確か50万円くらいだったけど、現在では100万を優に超えているとか。 北斎の絵は、ヨーロッパでも人気で、ガレの作品にも影響を与えていたのです。 また、北斎もヨーロッパの絵に興味を持ち、一点通し画報や珍しい機会の分解図も描いておりました。写真は、ピストルの分解図です。 こちらは、「雀踊」の振付です。これを一枚ずつパラパラ漫画にしたビデオも流されておりましたよ。大河ドラマ「べらぼう」でも、この振付を参考にした「吉原雀踊」のシーンがありましたね。 有名な「深川八幡宮」。 出版は、あの蔦屋耕書堂です。 こちらは、全百二図・全三編から成る『富嶽百景』の全ページが見開きで展示されておりました。 あほまろが今回の展示でひときわ感動した一枚が、 第三編「網裏の不二」です。 あの小さな版面の中に、これほど見事に“透ける富士”を彫り上げたとは、まさに彫り師の熟練の技があってこその表現。細かい網の目越しに、うっすらと浮かぶ富士の姿。版画でありながら空気の層までも感じさせる繊細さに、あほまろは思わず息を呑んでしまいましたよ。 北斎の構図の妙はもちろんですが、それを形にした彫り師の職人魂こそ、この一枚を永遠の名作へと押し上げているのでしょうね。 初版と後摺りの比較。 出ました、『南総里見八犬伝』と並ぶ馬琴の代表作「椿説弓張月」。 あほまろにとって、この作品には特別な思い出がございます。 昭和44(1969)年、東京国立劇場で初演された三島由紀夫作・全3幕8場の「椿説弓張月」。 あほまろはその初演を観劇して以来、この演目がかかるたびに足を運び続けてきたのであります。源為朝という豪胆でありながらも悲運の英雄が、三島の筆によって舞台に甦る――。その迫力と気迫に、若き日のあほまろは心をわしづかみにされたのでした。 平成14(2002)年には、二代目市川猿之助(現・猿翁)公演を観に行った帰りに、横尾忠則氏が描いた《大弓を引く源為朝》――読本『鎮西八郎為朝外伝』の挿絵をモチーフにしたポスターを思いがけず頂戴し田のです。 その日から現在に至るまで、あほまろ宅のトイレには、この“為朝の雄姿”が鎮座しております。毎朝通るたび、若き日の舞台の興奮と芸術の力を思い出させてくれる、大切な一枚なのですよ。 素晴らしかった「HOKUSAI ― ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」。 北斎は 90 年の生涯でおよそ 30,000 点もの作品を遺し、93 回の引っ越し、30 を超える画号を使い分けたという、まさに常識を軽々と飛び越えた生き方の持ち主でした。 紙と筆しかなかった時代にあって、北斎が生み出した自由奔放な表現は、いまや世界を席巻する日本のエンターテインメント文化――「マンガ」や「アニメ」の源流に位置づけられるほど、圧倒的な先進性を持っていたのです。 展示を見れば見るほど、彼の人生そのものがひとつの“創作物”のようで、 作品とともに流れる北斎の時間を体感できる、実に贅沢なひとときでした。 できることなら、もう一度足を運びたい――、そう思わせるほど魅力的な展覧会でしたが、残念ながら会期は今月いっぱい。 惜しまれつつも終わりを迎えるのが、なんとも名残惜しいのであります。 Memo iPhone 17 ProMAX