春眠暁を覚えずなど、春はなんとなくのどかな季節に感じませんか。時計を見ると、そろそろ4時半になるところです。窓の外がすこしずつ白んでいく空の明かり、そろそろ起きなくちゃと思いつつも、ついつい二度寝をしてしまったのです。

ふっと気付くと、4時半と思ったのが5時半になっているじゃないですか。ヤバイ、遅刻してしまうよ・・・。

慌てて飛び起き、ナナちゃんを連れて雷門前に着いたのが午前5時40分過ぎ。浅草寺の開門まで20分を切っているのですよ。

それでも、あっち撮ってこっち撮って、いつもの定点撮影だけは欠かせません。

もう、「春はあけぼの」なんて悠長なこと考える暇も無く、駆け足で浅草寺境内まで急いだのでした。

こんな時に限って、知り合いが声をかけて来るし、とりあえず挨拶を交わしながらも、ごめん、急いでいるもので・・・。

清少納言は、春は明け方が一番美しいとか言ってますが、それは宮廷で、「やうやう白くなりゆく〜」なんてのんびり優雅な時を過ごしているから思えることだよね。

あほまろは、毎年、春になるとこんなに忙しい朝の時間が多くなってしまうんだよ。夕べから、きっぱりと酒を断ったというのに、春眠暁を覚えずは続いているのですから。

ところで、どうしてこんな朝なのに、枕草子の一節が脳裏に浮かんで来たのでしょう。それは、境内に咲き始めて春の花を撮りながら、枕草子の「木の花は、濃きも薄きも紅梅。桜は、花びら大きに、葉の色濃きが、枝細くて咲きた。」そんな一節を思い出したからなのです。

実は先週、電子書籍になった「枕草子」を、読み返したからです。最近では、古典までが電子書籍となって、いつでも自由に読めるようになったのですから。「枕草子」を始めて読んだの、中学校の教科書だったような・・・。
三社祭まで、ちょうど一月となりました。浅草の街のあちこちに奉納股木提灯が目立ってきましたよ。これが取り着けられると、三社祭の気分が高揚してくるんだよね。

二年ぶりの三社祭。今年は三社祭七百年の記念の年とあって、いつもの年より盛り上がることでしょう。この時期になると、あほまろは気持だけが焦って来るんだよ。
三社祭が終わると、いよいよ夏の到来です。
夏は夜がいい。満月の頃はもちろん。(枕草子)

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