『今朝は札幌』
モモちゃん寂しがっているでしょうね・・・。
あほまろは浅草を離れて遠い札幌で新しい朝を向かえました。しかし、希望の朝じゃないんです。北海道とは思えない熱帯夜で眠れないままに朝になってしまったのと、外は雨が降っているので、横の道路を飛ばして行く自動車の走行音もジャー、ジャァー、ジャァァァー、普段より激しいんですよ。
それでもいつもの癖で午前5時に起き、傘を差して外に出てみたのでした。

雨の中、実家のすぐ近所の思い出の場所を歩いてみました。ここはあほまろが最初に事業を始めたところなのです。あれから35年、周りはすっかり変わってしまったというのに、ここだけが時代の波に取り残されたかのように当時と同じ佇まいで残っているのです。そういえばこの場所で事業を始めた日も、北海道としては異常な暑さで、雨も降っていたっけ・・・。

我が人生を振り返りながら、苦しかった当時の記憶を辿ってうろついていると、目の前に一台のパトカーが止まりました。無理も無いでしょう、こんな雨が降る早朝にカメラを持って意味の無い場所をうろついているのですからね。職務質問でもされるのかと思いきや、パトカーの中からあほまろの顔をジ〜っと観察し、残念ながら何事も無かったかのように去っていきました。
誰も歩いていない思い出の地の朝、せめて警察官とでも話してみたかったよ。
たぶん札幌で一番安いであろう居酒屋というよりも、ほぼ屋台が並んだ一角、貧しかったあの頃のままで営業をしているのです。場所は同じでもお店の名前がちょっと変わっているようなので、35年間に何度か代替わりはしているのでしょうけど、ジンギスカン・焼き鳥・ラーメンと、扱っているものは当時のままなんですよ。
まだ独身だったあほまろ、毎晩食事もしないで飲んでばかり。それで栄養失調になりかけたことだってあったんですよ。思い出は楽しいことばかりとは限らないのです。思い出したくないことまでが脳裏をかすめていく・・・。
札幌もちょっと郊外に出ると、白樺を始めとした広葉樹ばかりが目立ちます。昨日は、以前にあほまろが良く撮影に来た場所も巡ってみました。
夏の盛りを終えた木々の葉は、あちこちが虫に食われて穴だらけ。ほとんどの葉が、色づくことも無くこのまま枯れ落ちてしまうのです。そんな最後の時期の広葉樹の林が好きで良く撮影に出向いた場所なのです。この場所こそ、質実共に35年間全く変わっていないのでしょうね。

札幌の夜の繁華街にいたっては全く変わることなくススキノしてましたよ。しかし、1昨日発覚した「白い恋人」の賞味期限改ざん問題など一連の不祥事のおかげで、名物お菓子はどこの店頭からも消え失せてしまったことが大きな変化なのかな。
昨夜は久々に仲間と飲みながら、観光客が求める「白い恋人」、どこか売れ残っているお店から安く買いたたき、空港付近の路上でプレミアムを付けて売れるかも。なんて、マジに考えてしまいましたよ。もう二度と再び買うことが出来なくなった「白い恋人」、持っているだけで価値が上がるかも、とかいってね。

おいしい寿司屋で腹一杯になっても、せっかく札幌に来たのですから締めはやっぱりジンギスカンですよね。北朝鮮の将軍様に売り上げのほとんどを献納されていることを重々承知でも、ここのジンギスカンは絶対に他とはどこかが違っているのですよ。知る人ぞ知る、知らない人でも知っている。かつて、テレビの全国ニュースでも大きく取り上げられた北の将軍様御用達のお店です。

とりあえずモモちゃんの居ない朝でも日記だけは続けておきます。でも、明日は札幌を離れた田舎泊まり、PHSが通じたら書き換えますね。
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