あほまろは、どこに居ても同じ時間に目覚める癖が付いているので、まだ真っ暗なうちから鳥取の町内をぶらついてしまいました。

ホテルから駅まで、結構近かったのですね。

駅前通りには全く車が居なかったので、道路のど真ん中から八坂山を撮ってみた。

鳥取駅。

もう始発列車は出てしまったので、ホームには行きませんでした。

鳥取駅に着いた時から気になっていたこの鳥取名物「砂丘そば」。誰もがあの「砂丘」を意識するでしょ。いったい砂をどのようなアレンジで蕎麦とコラボをするのか、不安と期待いっぱいでしたが、話しのネタを得る気持ちでのれんを潜ったのであります。

おやまだ誰も居ない、開店前なのでしょうか。

奥からおねえさんが、今、お湯を沸かしているので座ってお待ちくださいとのこと、時計を見ると6時ちょっと過ぎで、開店は6時半だったよ。それでも、開店10分前に待望のおそばが出て来たのでした。
東京の有名店に「砂場」と言うお店があるほどで、蕎麦と砂の関係は深いのかも知れません。

ふむふむ、これが「砂丘そば」、見た目は普通のおそばですが、いったいどこに隠し「砂」が入っているのでしょう。そ〜っと箸を入れて探ってみても砂らしい物には出会えません。それでは味に工夫がと、一口汁を啜ってみても、薄味関西風でしっかりした出汁が出て美味しいようです。おそばも普通の駅蕎麦で、天麩羅だって至極普通のかき揚げ、普通じゃ無いのはちくわかなと、一口食べると、アゴのちくわにも砂の気配無しで困ってしまいました。
手を休めて不思議そうな顔してこっちを見ているお姉さんに、砂の由来を尋ねてみると、そのこと良く聞かれるけど、鳥取は砂丘が有名でしょ、だから砂丘の名前を使っただけ。ってことは、砂は入って無いの? あったり前でしょ、一件落着会話終了。
そうなのです、様々な妄想をいだいてしまったあほまろが悪かったのであります。「砂丘そば」に鳥取の砂丘と東京の名店「砂場」の気配を感じることは出来ませんよ。名物に旨い物なし、単なる駅そばでございました。

鳥取一の繁華街でも早朝は誰もおりません。

鳥取市のマンホールは、鳥取に伝わる伝統芸能「因幡の傘踊り」に使われる傘をデザインのカラー版です。傘に100個の小鈴をつけ唄に合わせて廻しながら踊る「鳥取しゃんしゃん祭一斉踊り」が有名とか。

おや、ここは「トワイライトエクスプレス瑞風」山陽山陰周遊の立ち寄り観光で訪れた、旧吉田医院と鳥取民藝美術館ですよ。

あの時はバス観光だったので、こんなに駅の近くとは知りませんでした。

ベンチの飾りは何でしょう?

ホテルに戻り、窓から線路を眺めてみました。4両編成のキハ通勤列車ですね。

ホテルの窓から、列車がこんなに良く見えるとは気付きませんでした。

バス移動で若桜鉄道「若桜駅」。

これから第二の目的である、観光列車「昭和」に乗るためです。

♪ 若さゆえ〜 悩み〜、 若さゆえ〜 苦しむのだ〜・・・。若い桜と書いて「わかさ」ですよ。

列車が「昭和」で、駅も「昭和」の若桜駅は、昭和5年開業当時の姿をとどめる木造駅舎です。
2008年(平成20年)に若桜鉄道若桜線の歴史的施設が一括して国の登録有形文化財に登録された(若桜駅、丹比駅、八東駅、安部駅、隼駅、因幡船岡駅の施設)。日本全国で初めての例。

「昭和」の前で、昭和のおねえさんがお出迎えです。

この列車は、今年(平成30年)3月4日より運行を開始したのです。

パンフレットによると、「昭和」の名前から連想される、機能性・多様性・普遍性を追求した、職人の技と最先端の考え方が調和した車両をどうぞお楽しみください。とのことですよ。

「昭和」に乗る前に、若桜駅境内を散策してみました。

平成19年8月、兵庫県多可町から蒸気機関車「C12167号機」を譲り受け、現在ではエアーコンプレッサーで圧縮空気での走行をしております。

手動式転車台や、蒸気機関車時代の設備が残され、鉄道ファンに人気の駅ですね。

平成20年6月には若桜駅を含む若桜鉄道にある23の施設が国登録有形文化財となりました。

木島虎蔵 なる人物が紹介されてましたが、政治家なので興味無し。


若桜鉄道では現在も硬券切符を使用し、鉄道ファンに大好評。あほまろも記念入場券を購入しました。
5年後にはSL観光列車を走らせる構想があり、住民団体、行政、若桜鉄道による具体化に向けた動きがはじまっているようです。

かつてピンク色に塗られた痕跡がまだ残っていますね。

こちらは、ディーゼル機関車「DD167」で、体験運転も開催しているそうです。


「DD167」は、篠ノ井機関区に新製配置された機関車で、廃車後は鉄道技研に譲渡、構内移動機として使用されていた機関車なのです。

もうちょっとゆっくり見学したかったけど、「昭和」の出発時間が迫っているのでほどほどで切り上げました。

若桜駅の入場券、硬券で入鋏済み。

「昭和」は、既存の車両をリニューアルした車体で、桜がシンボルマークです。

昭和時代に阪神電鉄が所有していた「阪神電気鉄道311形」をモデルに、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」で知られるデザイナー水戸岡鋭治さんがデザインを手掛けたので、ロゴなどの雰囲気は「ななつ星」に近いでしょ。





「昭和」は、郡家駅(八頭町)と若桜駅(若桜町)を結ぶ約19キロを、通勤・通学手段としてほぼ毎日運行される普通列車でもありますが、祝休日には観光ツアーに活用され、車内販売による関連グッズが販売されるのです。

車内販売の売り子さんによるお出迎えでした。

コスチュームも水戸岡鋭治さんのデザインなので、雰囲気は「ななつ星」そっくりですね。

若桜鉄道WT3000形気動車の改造車両で、これから残りの車両も順次同様の仕様に改装されるそうです。

車内は木材を多用してソファやテーブルを置いた、ご存じ水戸岡風ですね。

細部まで改造車とは思えない丁寧な仕上げはさすがですね。

つり革も木製です。

こんな列車で毎日通勤通学が出来るなんて、ちょっと贅沢。

今日は貸切運行なので、ツアー客だけの贅沢でした。

運転席周りはWT3000形「さくら号」そのままです。

車販用のワゴンが搭載されておりました。



若桜鉄道「WT3000形」は、転換時に用意されたWT2500形を2001年に更新・改番したもので、現在3001・3003・3004の3両が在籍しており、他の2両も同様に改装される予定です。

来年は、3001「八頭号」、3004「若桜号」。三両揃ったらもう一度行ってみたいですね。

車内を飾る絵も水戸岡製でした。


地元の方々が旗を振ってお見送りは、観光列車の定番スタイルですね。

9:30若桜駅出発-10:00郡家駅到着。

とりあえず席は確保しましたが、僅か30分の乗車なので、のんびり座ってられませんよ。

出発すると、アテンダントのお姉さんによる若桜鉄道と「昭和」の解説が行われました。


解説を聞きながら、車窓が気になるあほまろでありました。


あのくぼみは、採石跡でしょうか。気になったので、ぱちり。


若桜駅のお隣丹比駅。

どこの駅舎も「昭和」のままですよ。







八東駅。


真っ直ぐな直線、ここは平成3年、映画「男はつらいよ」寅次郎の告白のロケが行われた所のようです。

安部駅の待合室には、寅さんが座ってましたよ。

大きく右に曲がって、

隼駅。この駅はかつての終着駅だったとか。そんなワケか国鉄客車が停まっておりましたよ。

駅には大きなはかり。昔は、チッキ用としてどこの駅にもありましたよ。




水戸岡車両は、細部まで拘りが解りますね。


車内販売終了。あほまろは記念のピンバッチを購入しました。

因幡船岡駅。登録文化財の駅ですが、駅舎内には縫製工場が入っており、簡易委託駅として乗車券類の販売を受託しているとか。

ここにも大きなはかりが置かれてました。

因幡船岡駅の次が終点郡家駅。郡家(こうげ)とは読めないけど、郡山の家(笑)


途中からJR因美線と併走します。

郡家駅に定刻で到着しました。

みなさん降りた後も撮ってみました。

みなさん、ありがとうございました。

ホームには、「さくら4号」が停車しておりました。

この列車、来年改装されて「若桜号」となるので、この塗装も見納めですね。



郡家駅はJR西日本の因美線と、若桜鉄道の若桜線が乗り入れているので両社の共同使用駅です。

ん〜、達筆なので読めません。八頭(やづ)高校の生徒が書いたのでしょうね。

郡家駅よりバスに乗り換えて大江ノ郷自然牧場で昼食タイム。

牧場と言っても、ヤギが一匹だけで、自然がいっぱいで渋柿も取り放題。

昼食に久しぶりのお蕎麦が食べたかったけど、お蕎麦は無し。目に付いたのは、大江ノ郷自然牧場名物「新・YAZUバーガーwith大山」なる派手なバーガー。たまには、こんなのでもやってみるか。
と、出て来たのがこれ。看板に偽り有りってか、またまた名物に旨い物なし、ニャロメ。

食後は延々4時間以上のバス移動。朝が早かったので、車内でぐっすり寝ているうちに福山駅に到着でした。

福山駅はいつも通過するだけで降りたことが無かったので、集合時間まで駅付近の散策でした。

福山の市長さんは、いったいどんな文化財を破壊しようとしてるのか気になって調べてみたら、福山城の石垣が出土している駅前に、21億円の地下駐車場を造りたいようですよ。

とはいえ、福山駅は元々お堀と石垣を壊してお城ぎりぎりに造られた駅なので、掘ったら色々出て来て当たり前。

お城の石垣を昇ると、すぐ側を電車が走っているのであります。

福山城は、いつも新幹線から望む光景ですが、反対側から望みのは始めてです。

集合時間、福山駅のホームに入りましたよ。
さて、最後に乗る観光列車は 表示版に記されている臨時列車「ラ・マルしまなみ」 であります。

臨時列車「ラ・マルしまなみ」、正式名称は、観光列車「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」であります。長々しい名前なので「ラ・マル」と省略するくらいなら最初から着けなきゃ良かったと思いませんか。これと同じような名称で思い出すのは、城端線と氷見線の「ベル・モンターニュ・エ・メール(Belles montagnes et mer)」ですね。あまりの長さに、駅を含めて総ての表示が「ベルモンタ」で統一されていましたよ。

我々の乗車は、尾道ー岡山間の「ラ・マル しまなみ」ですが、これも途中乗車が嫌だよね。

2016年春から運行している「ラ・マル」の響きは「オマル」だけど、フランス語の「木製の旅行鞄」。

車両は岡山の213系電車を改造した2両編成で定員52名。全車グリーン指定席です。

この列車の乗務員とアテンダントさんの写真も飾られておりました。

2号車のカウンターでは、地域の特産品やドリンクの販売が行われております。

こちらのアテンダントから「おしぼりサービス」をいただきました。

この列車の特徴は自転車を乗せるサイクルスペースが有ることだけど、事前の予約制なので利用する方は少ないようです。そんなワケなのか、サイクルスペースの自転車は総て展示用でしたよ。


自転車スペースは、2両編成の各先頭部分の2カ所に8台まで。

これを「ラ・マル・ド・ボァ」と読むらしい。

車内は高級感のあるフローリングデッキで、リクライニングシートとカウンター席が用意されておりますが、総て指定席ですよ。
バーのカウンター席のような景色が見やすい席が並んでいる。椅子は木でできているので固くて座り心地が悪そうでした。


我々は椅子席だったけど、写真を撮り回っていたのでほとんど座れなかったね。
車内のあちたこちらに、旅をイメージするアート作品「旅の道具の旅」等が飾られてるのに、かわいそうに誰も見ようとしてなかったので、せめて写真でも撮ってあげましょう。




この観光列車は季節ごとにコースを変えながら運行しています。
今回のラ・マル しまなみ(岡山~尾道方面)の他に、ラ・マル せとうち(岡山~宇野方面)、ラ・マル ことひら(岡山~琴平方面)
の3コースです。

記念スタンプコーナーもありましたが、もう車掌さんから頂いておりますよ。

販売カウンターでは、地元特産品とコラボした「えぇもん・うめぇもん」を販売していると記されてたので、岡山ばら寿司が欲しくて行ってみると、お土産・飲食物意外は事前予約が必要なんだってさ。


オリジナル制服を着用したアテンダントさんは、沿線案内やチェキで記念撮影など車内サービスでおもてなしです。
さっそくチェキで撮ってもらいました。

総て213系電車改造のグリーン指定席なので、記号も「クモロ」でしたよ。

総ての席に電源用コンセントが用意されておりました。カウンター席用。

リクライニング席用。

カウンター席には、iPadで過去の写真を流しております。

販売カウンターが空いてきたので、何か飲みましょうかね。
と思ったのですが、オリジナルドリンクのほとんどが売り切れでした。

唯一残ったレモンの何とかは如何でしょうか。そんなマヌケなのは飲みません。

男は黙って、独歩ビールなのさ。

そろそろ陽が落ちてきましたね。
僅か1時間弱の旅なので、あっという間に終わってしまうのです。

終点岡山到着のアナウンスが流れました。

17:09岡山到着。

名残惜しいので、みんなが降りた後の写真も撮っておきましょうね。






楽しかった3つの観光列車。良かった順番は言わずと知れるでしょ。

1番昭和で、2番ラ・マル、3番やくもで、番外が天地真理。


あちこち写真を撮っている間に、ツアーご一行さまとはぐれて慌てしまったのでした。

慌てて改札に降りても誰も居ない・・・。この世には携帯電話という便利な道具でなんとかなるもので、みなさんは新幹線の連絡改札の方に行ってしまったようで、再び階段を駆け上がって乗り換え口に急ぎ合流出来たのは良かったけど、

ラ・マル慌てて、大肝心なラ・マルグッズと、福山駅で買ったお土産のもみじ饅頭まで、ラ・マル車内に忘れて来たのでありました。

添乗員のおねえさんがあちらこちら手配をしてくれたので、忘れ物が見つかったけど、遺失物置き場にとりに行く時間が無いので、着払いで送ってもらうことにいたしました。

岡山駅に500系新幹線が停まっています。そういえば、行きの大阪駅で500系キティちゃん新幹線を見てしまったよ。そんな関係無いことを考えていなければ、頭を離れない忘れ物のことがちらつくのであります。

時にはでっかくなりながら・・・。

三連休の最終日なので、新幹線は超満席。我々三名の席、B・C・Dでありましたとさ。

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