おはようビクトリー君。
今朝は、手水場で水が出るのを待っていましたね。昨夜は蒸し暑く寝苦しかったので、きっと喉が渇いていたのでしょう。
「もうすぐお水が出るから、それまであほまろと遊んでいようか。」
そう声をかけると、ビクトリー君はいつものようにあほまろの側へ寄ってきてくれました。
やがて係員の方が現れ、手水鉢に水が流れ始めました。しかし、流れ始めたばかりでは水位が低く、ビクトリー君のくちばしはまだ水面に届きません。慌てることなく、縁にちょこんと立って、水が溜まるのをじっと待つ姿は、まるで毎朝の決まりごとを知り尽くした常連さんのようでした。
ようやく十分な水が溜まり、ビクトリー君が嬉しそうに喉を潤していると、一羽の小さな鳩が飛んできました。
あほまろにとっては初めて見る顔ですが、その様子を眺めていると、どうもビクトリー君とレインボーちゃんの子どものように思えてならないのです。
ビクトリー君は追い払うどころか、そっと隣で見守りながら、水の飲み方を教えているようにも見えました。
この子にも名前を付けてあげなくてはいけませんね。
頭のてっぺんには、かわいらしい白い斑点がひとつ。「テンちゃん」がぴったりだと思ったのですが、犬仲間にもテンちゃんがおりました。それでは紛らわしいので、この小さく愛らしい姿にちなみ、「マメちゃん」と名付けることにいたしましょうか。
蒸し暑い朝だったせいでしょう。水を飲み終えたビクトリー君は、勢いよく手水鉢へ飛び込み、水浴びを始めました。
それを見たマメちゃんも、「ぼくもやってみよう」と言わんばかりに、ためらうことなく水の中へ飛び込みます。
水しぶきを上げながら夢中で羽を広げる姿は、まるで親の背中を見て育つ子どもそのもの。ビクトリー君も、どこか誇らしげな表情で見守っているようでした。
親子の微笑ましい水遊びを夢中で撮影していると、激しい水しぶきがレンズにまで飛んできました。それでもレンズを拭く暇も惜しみながら、あほまろは仲良し親子の一瞬一瞬を追い続けていたのであります。
手水鉢に映る夏の光と、弾ける水しぶき。その中で寄り添うビクトリー君と、新しく仲間入りしたマメちゃんの姿は、蒸し暑さを忘れさせてくれる、今朝いちばんの贈り物となりました。
今年の春、レインボーちゃんの姿がしばらく見えなかったのは、きっとマメちゃんを育てていたからなのでしょうね。
そして、ようやく無事に独り立ちした我が子の姿を、ビクトリー君は「あほまろにも見てもらいたい」と思って、手水場まで連れて来てくれたのかも知れません。
もちろん、それはあほまろの勝手な想像に過ぎません。しかし、親鳥が子どもに水の飲み方や水浴びの仕方を教えているように見える光景は、そんな物語を信じたくなるほど微笑ましいものでした。
ビクトリー君は、水浴びを終えると、全身をぶるぶるっと震わせて羽についた水滴を勢いよく飛ばしていました。その姿は、いかにも気持ちよさそうで、暑さも吹き飛んでしまったようでした。
一方、マメちゃんは、まだ水浴びに夢中というより、どこか心細かったのでしょうか。ひとしきり遊んだあと、安心したようにお母さんのレインボーちゃんのもとへ飛んで行ってしまいました。
やはり、親子の絆というものは微笑ましいものですね。ビクトリー君が見守り、レインボーちゃんが迎える姿を眺めていると、境内で新しい家族の物語が始まったように感じられたのでした。
これからは、ビクトリー君とレインボーちゃん、そしてマメちゃんが織りなす新しい鳩の親子物語が始まりそうですね。あほまろも、その成長を毎朝楽しみに見守っていきたいと思っております。
ここからは鳩たちと遊ぶ光景をご覧下さい。
今朝も観音裏広場では、カラスの親子が元気に遊んでおりました。
親ガラスは、羽を大きく広げながら子どもたちの相手をし、ときには厳しく、ときには優しく接しているように見えます。子ガラスたちは口を大きく開けて親を追いかけ、その姿は「遊び」の中で、生きていくための知恵や力を学んでいるようでした。
人間だけでなく、鳥の世界もまた子育ての真っ最中。親は子を守り、子は親から多くのことを学びながら少しずつ成長していくのでしょう。
そんな微笑ましい親子の姿を眺めていると、命をつないでいく営みは、人も鳥も変わらないのだと、今朝もしみじみ感じたあほまろでありました。
子育てに忙しい、お母さんカラスにも名前を付けてあげなくちゃね。