『つくづくと』
ヒンヤリ朝が続きますね。今朝なんかは長袖でも良いくらいでしたよ。とはいっても、まだ8月なんですよね・・・。
今朝、ナナちゃんの用足し場に一通の封筒が落ちていました。観音様の10円切手が一枚貼られていましたが、消印は読み取れません。切手から見て、昭和25〜35年頃のものでしょう。差出人が台東区役所、宛先は鹿児島県枕崎市・・・。中身は入っていません。どうしようかな・・・、ちょっと悩んだのですが、結局、拾って持って来てしまいましたよ。きっと、浅草から鹿児島に移転した方へ、何かの通知だったのかも。それが、どうしてこんなところに落ちているのかな・・・。受け取り地で見付かるのならまだしも、差し出し地に落ちていた、これをどのように考察したら良いのでしょうかね。そんなことも、紙物コレクターの楽しみなんですよ。封筒を見つめながら、これで何かの物語をでっちあげてみようかな・・・。
あほまろは紙物コレクターです。子どもの頃から、不要になって捨てられるお菓子やタバコの包み紙や近所のお店で配られるチラシや新聞の折り込み広告までもコレクションの対象だったんですよ。集めた髪類で部屋が散らかり、時々親に捨てられてしまっても、また集めれば良い。当時は、それが収集癖だとは思っておらず、ただなんとなく集めていたというか、集まってしまったと言った方が正しいのかもしれません。
あほまろが小学生高学年の頃、祖父の影響で切手に興味を持ち新しい切手が発売されるたびに郵便局に並んで買っていたのです。当時は新切手の発売日がおおよそ日曜日でしたが、平日に発売される時は、両親に頼んで買ってもらっていました。
あほまろが自分のお小遣いで最初に買った切手は、昭和33年3月9日(日)発行の「関門トンネル開通記念」10円切手でした。確かあの頃は小学4年生だったかな。それが皮切りとなって、中学の終わりまで買い続けていたのです。きっと、大人になる頃には値上がりしているだろうなんて本気で考えてたんですよね・・・。
高校に入ってからは一時期新切手の購入は止めていた時期もありましたが、相変わらず紙物コレクションだけは続いていたのです。特に、当時ものすごく興味を持ってしまったのがマッチラベルでした。まだライターが普及していない時代、当たり前のようにみんながマッチを使っていたことで、マッチの空き箱が町中に捨てられていたのです。特に、あほまろは汽車通学をしていたので駅のゴミ箱は玉手箱のようでしたよ。せっせとゴミ箱あさり、始めはバカにしていた友人たちもあほまろの真剣さに負け、いつの間にか協力者になってくれたんです。家にこんなマッチが合ったとか、知り合いから貰って来たとかね。
あれから40年以上も経ちますが、今でも当時集めた紙物が総て残っています。まだ整理を終えていないコレクションも多いのですが、マッチラベルや絵葉書などはデジタルデータ化してデータベースまでが完成しているのですよ。それと整理が順調に進むのが展示会ですね。現在は、来月から東京電力「テプコ浅草館」で開催される、「和のぽち袋と絵封筒」展の準備の真っ最中。それによって、今まで手つかずだったぽち袋と絵封筒が一気に整理されてしまうってのも脅威だよね。この調子で、来年は、なかなか整理がつかない薬のパッケージ類なんてのも展示してみましょうかね・・・。
そうだ、切手のことを書こうと思っていたのに、またまた横道に逸れてしまいました。実は、大学時代、お金に困った時、きっとあの頃の切手も価値が出ているだろうと、切手商に売りに行ったことがありました。価値が出るどころか、買い取り価格は二束三文、総て額面以下だったんですよね。もちろん売るのを止めて帰ってきましたよ。今では、あの時に売らなくて良かったと思っているんです。なんたって、子ども時代の思い出がいっぱい詰まった宝物なんですからね。
昨日は、三遊亭圓歌師匠のお付き合いで近所の料亭で会食。あほまろは酒を止めたんですと、師匠に飲酒をきっぱり断ったのでしたが・・・。
酒も飲まず、煙草も吸わずに百まで生きたバカが居た。

いつもの口癖、言われてしまいましたよ。やっぱ、長生きしなくても良いから、毎日を楽しく過ごせる方が幸せな人生だと言えるんだよね。ま、昨夜だけは師匠の手前お酒を1杯や5杯は飲んでも構わないよね。今日から禁酒すれば良いことだし・・・。

『東京スカイツリー』

まだ、見た目に変化はありません。毎朝、同じ場所で撮っているので、過去の写真と比べてもおもしろいですよ。

『ジオラマで訪ねる荷風の世界』
永井荷風生誕130年、没後50年企画
明治から昭和にかけて、多くの作品を残した文豪永井荷風は、江戸情緒を残す人情味豊かな東京・下町をことのほか愛した作家でした。
今回の展示会では、永井荷風生誕130年、没後50年企画として、荷風ファンでもある造形作家山本高樹氏が、荷風の歩いた町「浅草・玉の井・銀座」をジオラマで再現し「荷風の世界」をご紹介します。この展示にあたり、新たに戦後の浅草六区の象徴でもあった「浅草ロック座」の外観を25分の1の模型で再現しました。当時のロック座の客席は200席、そのうちの50席と満員の観客と踊り子たちの姿も再現、また、踊り子たちと楽屋で談笑する荷風を始め、木戸番、裏方たちの様子も楽しめます。

会場:テプコ浅草館 協力:江戸ネット
会期:2009年7月14日(火)〜9月13日(日)
入場無料
休館:毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌日)
電話:03(5827)3800
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